冊子印刷でよくあるトラブル

冊子印刷でよくあるトラブルは、解像度不足によって写真がガタガタになる、文字フォントが置き換わる、文字が溢れて消えてしまう(リフロー)、写真がくすんでしまう、等があります。

極端に言えば、上記のトラブルが全体の8割を占めると言っても過言ではないでしょう。

こうしたトラブルは、出稿前に確認をキッチリすることで防ぐことができます。

フォントのトラブルを回避する一番の方法は、文字をアウトライン化することです。
こうすることで、データには「テキストデータ」が無くなるので、文字化けやリフローは皆無になります。

Illustratorでも、InDesignでもアウトライン化(InDesignの場合は、「文字のグラフィック化」)が出来ます。

もしくは、IllustratorやInDesignから直接PDFを生成することです。
PDFにすることで、文字情報は埋め込みできますし、レイアウト崩れの心配もありません。
印刷会社に出稿する時には、PDFファイルにするのをおすすめします。

 

データの流用について

冊子印刷用に作成した印刷用データは、他の媒体に転用することが可能です。一番良く流用されるのが、ホームページ用のHTMLファイルです。

HTMLファイルに転用する際に気をつけることは、画像ファイルです。
印刷用データは、高解像度のデータでないと綺麗に印刷できませんが、HTMLの場合は72dpiの低解像度のデータで十分です。

なので、高解像度のデータをリサイズする必要があります。
そのまま高解像度データでもHTMLは表示できるのですが、ホームページの表示がスゴく遅くなってしまいます。
Photoshopなどの画像加工用ソフトで、低解像度にリサイズしてください。

 

今後の冊子印刷

冊子の印刷は、今まではオフセット印刷機での印刷が当たり前でした。しかしここ数年でその状況はかなり変わっています。

それは、オンデマンド印刷機による冊子印刷です。
オフセット印刷と違い、版を作る必要がなく、デジタルデータから直接印刷するので、例えば10冊などの少部数の冊子印刷が可能になりました。

オフセット印刷の場合は、少部数にするとコストが高くなり、現実的ではなかったのですが、オンデマンド印刷は少部数を低コストで印刷することができます。

近年、同人誌の人気が高まっていますが、少部数で十分だという人も多いので、こうした人は積極的にオンデマンド印刷を利用しています。

ただ、500冊とか1000冊とか、部数が増えてくるとオフセット印刷のほうが割安になってきます。どんな目的で冊子を印刷するのか、配布は誰に対してするのかを考えて、部数によってオフセット印刷かオンデマンド印刷かを選択すると良いでしょう。

 

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