冊子印刷の注意点

冊子印刷は、チラシなどの印刷物とは違い、注意する点がたくさんあります。
レイアウトをする際に、以下のことに気をつけて下さい。

1.余白

冊子レイアウトには、余白が重要になります。上が天、下が地といいます。天の余白を多めにとる方が、紙面がどっしりと落ち着いた印象になります。

左右の余白ですが、本の綴じている内側を「ノド」、外側を「小口」と言います。
冊子のレイアウトでここが一番難しいのですが、ノドの余白はページ数が多ければ多いほど余分に取らなければいけません。

製本した時、小口の余白が少ないと、文字や写真が非常に見づらくなります。無線綴じ製本の時には、特に注意が必要です。

「小口」の余白ですが、中とじ製本の場合、用紙を折って重ねた時に、中のページのほうが、用紙が余分に飛び出すことになります。これを、「三方裁」といって、断裁して冊子の形にするのですが、小口の端ギリギリのところにイラストや文字を置くと、断裁時にキレてしまう恐れがあります。レイアウトは、小口の余白をゆったりととるようにしてください。

2.画像解像度

画像解像度とは、写真データの細かさのことで、dip(ドット・パー・インチ)で表します。印刷物の場合、等倍で300~350dpiの解像度が必要になります。
冊子のレイアウトデータを作る時は、必ず高解像度にしてください。解像度が低いと、画像の縁がギザギザ(ジャギー)になってしまいます。

3.背表紙

ページ数が多く、無線綴じ製本にする場合は、背表紙を作る必要があります。用紙の厚さにも関係して、背表紙の幅が決まってきますので、背表紙のレイアウトを作る場合は、事前に外注する印刷会社と打ち合わせをすることが大事です。

4.ソフトのバージョン

どんなソフトでレイアウトするかにもよりますが、ソフトのバージョンというのは大変重要な要素です。印刷会社で、最新バージョンに対応出来ない場合もあるので、これも印刷会社と事前に打ち合わせして、バージョンを合わせるようにして下さい。

5.塗り足し

写真などが用紙の端いっぱいに配置されたものを「タチキリ」と言いますが、このタチキリをする場合には、用紙の端から3mm程度大きくレイアウトをする必要があります。

これは、製本工程で断裁して冊子の形にするときに、断裁の誤差が若干あるため、ちょっとずれると用紙の地が出てしまうためです。綺麗にタチキリを作るためには、必ず塗り足しを作って下さい。

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